マチダタイムス別館

　別館に広告が出るのでこちらに短く。
『MORMON BOYS.com』というアメリカのゲイポルノシリーズがある。
　
長身のほぼ白人の美青年が、神父？にイニシエーションを受ける。青年達は皆美しく、そしてそのスーツの下の下着はみんな白のサルマタである。シャツもタンクトップなんてものは着用しない。学校ものの変形パターンであるが、その物語のベースには、敬虔でありながらブラザーの指導の下体を預けて、神の喜びを知ってしまうと言う、バチカンの少年に対する性的虐待を両者同意の性行為に置き換えたものと、言ってよいだろう。
　クリップの出来は大変良い。ワンパターンながらも清廉さは、激しさの対極にありながら、セックスファンタジーの処女信仰にも似た興奮を見るものにもたらしてくれる。

　ただ、私が無茶苦茶気になるのはここで「モルモンボーイズ」という宗教団体の固有名詞を出すことは問題にならないのだろうかという事だ。
　モルモン教徒は今年の1月に同性愛を容認する姿勢を打ち出している。だからと言って、固有名詞を出して、同性愛行為の描写を出すことは、差別的な表現に当たらないのだろうかと心配してしまう。

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　モルモンを素材にしたゲイクリップは当初はこのモルモンボーイズだけだったのだが、代表的なポルノメーカーMEN　COMや、BOUND　GODSにも
“Hot Mormon Jock Fucked in Bondage to Prove His Devotion to the Church”なるクリップを見つけた。
　しかもモルモン教徒の聖書を舐めさせたり、そこに射精したり少々いたたまれなくなる私は考えすぎ？これがコーランならば、多分製作者と男優にすぐさま刺客が向かうことだろう。

　日本人は宗教とセックスが結びつきにくい宗教観を持っている。
　これは寺院や神社が葬式や死と直結しているからで、私の知っている限り、日本のゲイビデオで「僧侶」コスプレは、コートのパワーグリップ104オトナの時間14　働く男のイケ免許だけだろう。それだって、残念なことにあまり出来のいいものではなかった。（あとはサムソンやブックスマルの作品にあるかもしれない。

　宗教をセックスファンタジーやパロディにしてはいけないと思っているわけではない。
バチカンの性的虐待をモデルにした作品にしても、教会をモチーフにした尼僧ものだってそれはそれで出来のいいものもあるだろう。
　でも、「モルモン教」というそういう狭すぎるターゲティングでこれだけまとまった作品が作られると、これはモルモン教を逆差別してないか？と心配になる。
　モルモン教に入ればいい男とめくるめく同性愛生活が待っていると考えているような人たちにとっては問題が無くとも、親がモルモン教徒で自動的に入信した少年が、ゲイ扱いされてむしろゲイを憎悪し、ヘイトクライムに走らないか、と思う。
　ここには、私がゲイであることをほっておいてほしいように、そのコミュニティ内でストレートであることをほっておいてほしい気持ちもあると思うのだ。

　ボーイスカウトも同性愛者の扱いでいろいろ苦心しているようだが、アメリカ人の同性愛性向には、日本人よりもたぶん幼児期の宗教体験や少年期の集団行動経験などが強く作用されているように思われてなかなかに興味深いものである。

キリスト教と同性愛（WIKI)

モルモン教、同性愛者差別に反対表明　同性婚は引き続き容認せず

モルモン系ビデオクリップの数々（R20)