マチダタイムス別館

ドイツのポルノメーカーであるCAZZO　CLUBのクリップを見た。
Macanao Torres & Dane Down Under


　CAZZO　CLUBはモデルに美形が少ないのであまり見ないのだけれど、うまいなあーと思ってしまった。
以下、私が冒頭の部分を描写してみたので、妄想してください。

スポーツ店の店頭
赤いランパン　赤いスニーカー白いソックス　黒のランニングシャツのイカホモ系

もう一人は赤いスニーカー　青いシャツ　黒のサウナパンツ　ゴールドのチェーン　こちらもラウンド髭の短髪イカホモ

　ランパンの男が膝まずいてサウナパンツの男の靴と靴下に顔を寄せ舐め始める。

サウナパンツは四つんばいののランパン男のランパンをずらしつつ、脱いだスニーカーで男の尻をスパンク。仰向けに寝そべってしまったランパン男のからだや顔を踏みながら、汚れた靴下で男の顔を弄る。

ランパン男は恍惚の表情で差し出された靴下を舐め、スニーカーの匂いを嗅ぐ。サウナパンツの男はランパン男のケツをまさぐりながらスニーカーでスパンクしたりスニーカーを顔に押し付けたりしている。

赤パン男はされるがまま。顔に落とされた唾を美味しそうに飲む。サウナパンツはあくまで足でランパン男のシャツをはだけたり顔を踏んだり、おもむろに露出した完全勃起の魔羅をランパン男に咥えさせる。…

[More・・・]

　この作品、最後は店に他の客が来て３Pになるのだが、露出と複数とフェチが混じりあった大変完成度の高い作品だった。これでモデルが最上だと言うことないんだけど…ｗ

　私見だが、よいポルノはなかなか挿入しないポルノだ。
だから、私は絡みのモデル２人がノンケの作品をあまり好まない。なぜならそれらは総じて挿入が早い。前戯もそこそこに唾なりローションなりをべったりつけてあとはピストン運動で色気も何もあったものではない。もともと男のからだに反応しない2人がカメラの外に置いた大型モニターに流れる男女ものポルノを見ながら性交のまねごとをする。
どんないいモデルでも、パートナーへの愛情が感じられないあんなのを見るくらいなら、工場で回る輪転機や車のシリンダーの爆発運動でも見てる方がよほど真摯で望ましい。そんなものにどう興奮すればいいのか私にはまったくわからない。

　ポルノとは体を見せるものだと思いがちだが、違う。その体がきちんと高まっていることをモデル、カメラ、ユーザーが共有できる作品が「ポルノ」なのだ。ただ体を見るだけなら、体育会更衣室偸撮のほうが何倍もましである。
　一方だけが興奮するのではない。襲う方も襲われる方も、強制ではない堪能と官能が迸るようなものがすぐれた作品で、そういう作品を見てると、力の均衡したテニスのラリーを見てるようで、こちらも否が応でも高まってくる。

　初対面のモデルがお互いの肉体に愛情をもって高まっていくのは多分難しいだろう。でも、「フェティシズム」という装置を使えば、もう少しうまくモデルの興奮を引き出せるのではないかと思うときは多い。フェティシズムとは性的倒錯の一種で呪物崇拝と訳されるが、セックスの対象が、相手ではなく、ものや状況であれば、多少男優に不具合があっても人は物語にのめり込めるものである。
　それがユニフォームなのか、唾や精液なのか、コスチュームなのか、靴やタイツなのか。そこから常識のタガを外した作品はえてして秀作になる。

　CAZZOの作品のモデルは多分リアルゲイだと思うが、それでもいい表情を出しているのは、フェティシズムの装置に2人のモデルがなり切って、お互いの役割を演じているからである。
　中村うさぎは「エッチはわっしょい」だという名言を残しているが虚構なら虚構で、その虚構をお互いが相手を道具として楽しむ境地まで行ければ、勝ったも同然である。

　私は結局海外ものをよく見る人になってしまったのだけれど、それは海外物がレザーや、SM、BUDDY、ストーリー、スーツ、シチュエーションなど、プロの設定できちんと撮影したものが多いからである。

　日本のゲイポルノに足りないものは明らかに、正しいフェティッシュだ。
仮にモデルがノンケであったとしてもそのスイッチを入れれば彼らも喜んでインポを咥えてくれそうな気がする。