2010.07.26 (Mon)
町田のゲイAVショートプレビュー2010~②ネットの功罪、弱小ゲイコンテンツに未来はない。~
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②ネットの功罪、弱小ゲイコンテンツに未来はない。
ぜんぜんプレビューを書いてない。
1本で書けるものが出てこないのだから仕方ないのだけど、更新作業でゲイビデオの通販サイトで新作状況を確認しているのだが、泣きそうな感じになる。旧作の廉価版とリパックのオンパレード。今後、内容のいいポルノなんて、たぶん出てこない気がする。
ソースがわかんなくなってしまったけど、結局インターネットが普及したことで儲かったのはポータルをもつ少数のネット企業だけで、マスコミ、出版社、テレビ局などビジネスモデルを壊されて、そのほとんどが苦境に喘いでいる。コンテンツ作りに一番お金がかかるのに、その資金を回収できるビジネスモデルが成立しなくなってしまったからだという。
主要出版社や新聞社や映像制作会社ゲーム会社なら、海賊配信を法的に阻止したり、ユーザーが課金を了承するような魅力あるコンテンツ制作への投資が可能かもしれない。しかし、ポルノというのは簡単に言えばモデルがすべての産業である。昔なら、1人とにかくいけてるモデルをGETして個人的に撮影して、アングラで販売しても十分に利益が取れたものが、その投資回収もままならないうちに、海賊サイトに転載されたり、海賊版販売されたりする。結果、どこにしわ寄せが行くかというと、モデルのギャラとリスクだ。
酒井あゆみの『売春論』は元風俗嬢が書いた、風俗に入っていく人たちの心理と如何に売春が儲からないかを書いた好著だが、セックスを商売にする市場がどれほど縮小して風俗産業がデ
フレを起しているか、明晰に分析している。ポルノも同じだ。割と有名な某イケメン人気モデルの話ではネット以前のポルノの出演料は3,4本出て200万円とかを某K社は払っていたらしい。ノンケ向けはゼロが1つ多くて、飯島愛の『プラトニックセックス』ではバブル時代は半年で2000万とか4000万とか書いてた記憶がある。
そのころはそれくらい払っても十分回収できたのだが、今では到底無理だろう。それで資金繰りに困ったビデオ会社が過去のコンテンツを廉価に再発売したり有料配信したりして日銭を稼いでいるのが現状だ。でも、過去の遺産はいずれ尽きる。そうなると、もう新規にコンテンツを作る源資は失われてしまう。さて、そのあとどうするんだろ?
以前トップシークレットという会社が出した『パーフェクト』という作品がモデルと撮影の良さで地味に人気を博した。廃盤になったが、今でも稀に問い合わせがある。販売店とうまくやれなかったのか、継続して制作はされなかったが、ある程度は売れたと思うし、騙されてなければモデルの男の子もそこそこのギャラはもらっただろう。メーカーも当時十分採算は取れただろう。しかし、ユーザーが金を惜しむようになった今の市場構造の中で、こういう、個人の思いつきのようなコンテンツが大金を稼ぎ出すことは滅多にない。
仮にあってもそれは、世界的に安価に頒布される可能性が高く、固定の安いギャラだと割に合わない。なのにモデルのギャラは、食い詰めたか、頭の弱い子を買い叩いて(毒)、数十万を越えることはまずなく、今後減ることはあっても、増えることはないだろう。(私の知るところで3万とか5万とかで出てる子もいる(ー_ーゞ)
あんた、こんな小銭でプライバシーまるごと売りに出したい?(-。-)y-゜゜゜
こう考えると、数社を除いて日本のゲイコンテンツ産業はほぼ制作をやめ、素人が趣味で撮ったような映像がいたずらにネットをぐるぐる回るような時代になるんだろうなあ。そんなことを情けなく考えてしまった。
音楽配信でも、正規で購入された金額は流通量の20分の1だそうだ。これで十分に制作資金を賄えるものではないだろう。メディア産業のネットにおける課金の仕組みについて、ゲイポルノのみならず、試行錯誤が続くと思うが、消費者側としてありがたいものが、提供側としてはどんどん先細りになるわけで、その中を1社でも2社でも生き抜いて3Dポルノだったり、大規模な映画並みの制作費をかけた作品が出てくることは望むが、現状を見てると、その一端に関わってるものとしてなんとも暗ーい気持ちになってくるのである。
ネットのサンプル映像だけで抜かずに、たまにはちゃんとポルノを金払って買いましょう。ポルノに限らないけど、そうやってお金を還流させないと社会というのは果てしなく縮小するし、ポルノに限らず、低質な情報・コンテンツで低質、低満足な脳みその人たちばかりになってしまう。
下手すると、笑うのはグーグルとアップルとヤフーだけという悔しい結末になってしまうのです。orz
■息を止める訓練~iPadは怖くて嫌いで多分魅力的~
*アニメ業界のインタビュー記事でかなり興味深いものを見つけました。
ポルノとアニメの現場は似てるんですね。なかなか興味深いのでごらんください。
→業界が“先祖返り”している――『ハルヒ』『らき☆すた』の山本寛氏が語るアニメビジネスの現在
20100726
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