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2011.11.16 (Wed)

東京発展場摘発ショック~平成のゲイパッシングの防衛策と対処策~

ゲイとして割と長く生きているが、今日ほどビビった日はない。
新宿に行ったのだ。気になって。
そしたら新宿界隈の発展場が軒並み休店していた。
津波かよ。
しかも発展ナビが表示されない!今は復旧したが確認したら都内の発展場の半数が臨時休業になっていた。摘発を恐れての自主的な休店だと思うが、何かしらの「圧力」があったらそれはそれで怖い。摘発がなくとも、仮に警察が電話で「事情を伺いたいんですが」などと電話すれば、大方の発展場は店を開けられまい。
 あんまり2ちゃん情報を拾いたくないけど、それによると西日本の発展場の
>「違法ドラッグ」が絡んでいたようです。 薬を所持していて捕まった人からオーナーの名前が出て、 警察はオーナーを捕らえるために踏み込んだらしいです。
 なんていうお気楽な書き込みを見つけたが、馬鹿じゃねえの?罪名が「公然わいせつほう助」で、起訴されて判例が出ればそれを覆さない限り、同様の事例は今後摘発OKのお墨付きを与えることになるんだぜ。たとえ、それが東京管内であろうと全国的に影響する。
ちなみにいろいろ調べたら、池袋のハプニングバーの傍聴記録高松の乱交パーティーの判決内容を見つけた。高松の乱交パーティーでは懲役5か月で5年の執行猶予がついている。 今回の摘発が起訴されて、同様の判決が最高裁で出た場合、営業発展場の経営形態が大きく変わらざるを得なくなるということだ。
この事態を全く予想できなかったわけではないが、まさかほんとにやるとは思わなかったね。これは東京都が殊に独自に持つ「政治リスク」、「独裁者リスク」なのだ。たぶん、すぐさま関西や九州に波及することはないだろうし、最初の摘発の起訴もすまないうちに続いて他店が摘発されることはないだろう。
今休店している店には2種類あるとみる。一つは文字通り、本気で改装せざるを得ないという判断をした店。そしてもう一つはほとぼりが冷めるまで様子見をしている店。
以下、今回の摘発についての私の考察を述べる。

[More・・・]

 まず、摘発された発展場のオーナーには無理でも店内での行為がわいせつにあたるかどうか本気で無罪を争ってほしい。これにゲイ業界の今後の方向がかかっている。たぶん普通に反省の弁でも述べれば執行猶予が付く、ただの「犯罪」なら謝ってすむような交通違反レベルの犯罪だと思う。しかし、それだとまずいのだ。悪くないことを悪いと認める悪しき先例になる。取締りの是非、公然わいせつの定義も含めて大きな問題にするよう望みたい。「同性愛」自体がこんな手順で、「悪」とされてきたのだから。
 ただ、この発展場グループはいずれにしろ閉店は免れないだろう。発展場なんて自社物件でやってるところはない。好立地だと月30-100万(?)の家賃のかかる商売なのだ。1か月も店を閉めればたちまち資金繰りに息づまるだろう。起訴されたが最後、仮に一審で無罪が勝ち取れても検察が控訴しないわけはないので判決を待っていられない以上、一旦清算して出直すしかない。お気の毒にとしか言いようがない。(私自身この発展場グループにはいい印象はないんですけどね)
では、様子見をしている発展場はどうすればいいか。報道によると
男性客3人が店内でわいせつな行為をしているところを、カーテンだけで区切ったりのぞき穴を設けたりして、店内に容易に見通せる状態にした疑い。警視庁の捜査が入り、従業員1人が現行犯逮捕され、家宅捜索などを経て、30日に■■容疑者が逮捕された。
 なので、一定量のカギ付き個室を設ける以外方法はないと思う。また全裸はご法度。当然競パンなり、アンダーしか許されないことになる。実際に客が外でやっていようが、公には外ではやらせていないと言える環境をつくることが肝要になる。東京管内でほとぼりが冷めたら同じ形態のままで営業しようなどと思わないこと。危険すぎる。
具体的に言えばバー店内で客のセックスを容認しているところや、店主導でイベントをやっている所はNG、逆にイベントなどでカギ付きトイレ個室などを開放しているところや、サウナ、ビデオボックスはOKとなる。セックスの好みにもよるだろうが、私に言わせればまったくつまらない発展場ばかりになるだろうと辟易する。そのうち1対1の正常位以外は全部罪になるんじゃないか。ヾ(*`Д´)ノ 

 ゲイの場合、客として行った発展場で逮捕されるという事態は是が非でも避けたい。が、万一掴まってしまった場合、気持ちのどこかに「どこも悪くない!」というのを持っててほしい。そうじゃないと、公権力にあなたの本質もすべて否定されることになりかねない。この場合は仮に頭を下げることになっても、客で掴まった場合、悪いのは運だと思うべし。駐車違反のようなものだ。しかし、まったくカムアしてない人、身元引受人を探せない人は派手な発展場に行くのを控えたほうがいい。東京以外では大丈夫だと思うが、裁判の動向次第では全国的に1年以内に同様の局面なるだろう。こうなると、地方の発展場は死活問題なので、地味な仕様にせざるを得ないだろうが、どちらに転んでも客数の減少は免れないだろう。一般のゲイはますますネット世界にセックスを求めることになる。

 発展場経営者に薦めておきたいアドバイスは、ハッテンバ同士の横のつながりを作ることを検討したほうがいい。私がいうのもなんだが、ろくな人格の経営者がいない上に(笑)、小資本の個人経営が多い業種なので、連帯もなかなか難しいとは思うが、大手の24会館や、コート資本系などが中心となって、広告クライアントを持つゲイ雑誌に仲介を頼むような形で、まずは簡単な連絡会を立ち上げて相互の情報交換をすることを薦めたい。これだけなら大した金もかからない。一度集まって、メーリングでも立ち上げれば多少心強いだろう。警察も検察も孤立したものを狙う。摘発の予兆や、裁判の動向などの情報が相互に交換できる体勢にしておいた方がよい。横の連絡があるということが次の摘発の多少の抑止力になる。公権力の不当な嫌がらせは証拠を残して連絡会名義で抗議を。
 そのうえで、発展場業界だけではなく、2丁目全体のゲイバーやクラブなどもつなげて、多少、警察とも「うまくやっていく」ことを考えるしかないのではないか。(あー、つまんね(泣)暴対法ができてヤクザが警察にとってかわったようなものさ。)
 もっとも、しょうもない主導権争いで、テラ出版もコートもブロンコも犬猿の仲状態らしいので、なかなか進まないだろう。でも、あんたたち、業界ごと潰されたくなかったらいい加減、目をさまして、ない脳みそを絞ってほしい。

 店舗にしろ、個人にしろ、警察、行政関係の圧力や要求は極力すべて記録に取っておくこと。任意の取り調べなどあおうものなら、ボイスレコーダーは必携である。ここは小沢秘書を見習いなさい。相手は国家権力なんだから、武器になるものは警察の不当を訴える物的証拠とあなたのPRIDEだけ。

 いずれ怖い時代になったと思ってます。4年しのげばどうにかはなるでしょうけど、裁判で有罪が確定すると、今まで通りのハッテンバ営業は難しくなるでしょう。
 関係者各位、慎重に、でも折れないで。
 考えれば考えるほど、LGBTの政治家の出現が待たれます。私自身はこんなつまんない日本より、年取ったらやっぱり東南アジアに移住したいと強く思ってしまいました。こうやって東京も日本も、政治が「国内消費」を無駄に潰していくのです。

性犯罪判例
ゲイの乱交クラブが御用


 警視庁保安課は1日までに、男性客3人がわいせつな行為をしているところを容易に店内に見通せるようにしたとして、公然わいせつ14
件ほう助容疑で、東京都新宿区北新宿1丁目の社交クラブ「デストラクション」経営の■■容疑者(38)と従業員1人の計2人を逮捕した。保安課によると、■■容疑者らは「店内なので公然わいせつ14
件にはあたらないと思った」と容疑を否認している。


 先月29日午後6時25分ごろ、男性客3人が店内でわいせつな行為をしているところを、カーテンだけで区切ったりのぞき穴を設けたりして、店内に容易に見通せる状態にした疑い。警視庁の捜査が入り、従業員1人が現行犯逮捕され、家宅捜索などを経て、30日に増田容疑者が逮捕された。同店で性行為をしていた3人の男性客も公然わいせつ容疑で現行犯逮捕され、すでに釈放されているという。


同店は、男性同士が性行為をするための社交場で、いわゆる「ハッテン場」と呼ばれている。十数年前から営業しているという。経営するグループのホームページには「短髪・ガタイ野郎の雄盛り乱交合宿所」などと紹介されている。24時間営業で、入場料は500~1500円で、年齢が若いほど安い。月に約400万円の売り上げがあったという。同店の関係者によると、警察が踏み込んだ当時、店内には約20人の男性客がおり、服を着ていた客も聴取を受けたという。


同店が入るビルの別のテナントに勤務する30代の男性は「やけに体格のいい丸刈りのお兄さんや、弱々しい感じの細い男性が入っていくのを見たことはありますが…まさかそういったことが行われているとは」と驚きを隠せなかった。近隣の女性住民も「知らなかった。近所にそんな店があったなんて信じられない」と絶句。“知る人ぞ知る”、秘密のスペースだったようだ。


◆ハッテン場
同性愛者の男性が集まり、出会いを求める場所。「面識のない不特定多数の男性と性行為をするまでに関係を“発展”させる場所」、という意味が一般的な語源とされる。屋内のハッテン場は、1回利用するごとに1500円程度かかる個室付きのスペースやサウナなど。年齢や体格によって「短髪・体育会系」「39歳以下限定」「SM系」など、店舗ごとにジャンル分けされていることが多い。野外では公園や公衆便所などが利用される。同性愛者に詳しい関係者によると、00年以降、野外のハッテン場で同性愛者を狙った暴行事件が起こり死者も出たことや、インターネットの普及で容易に店舗を発見出来るようになったことから、屋内のハッテン場が数を伸ばしているという。


[2011年11月2日7時41分 日刊スポーツ紙面から]

14:07  |  gay society  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

●大阪のハッテン場「TOUGH(タフ)」が摘発、デストラクションに続き

2月に大阪の発展場もやられてたんですね。
最近知りましたが、今更取り上げることでもないので、転載しておきます。

***
大阪のハッテン場「TOUGH(タフ)」が摘発、デストラクションに続き
http://buzzap.jp/news/20120216-tough-destruction/

一部の男性同性愛者が、特定または不特定多数の性行為の相手を求めて集まる「ハッテン場」。

ハッテン場にはさまざまな種類があり、中には「有料系」と呼ばれる店舗型のものがあるわけですが、大阪にある「TOUGH」が摘発されました。

公然わいせつ容疑、店長ら5人逮捕 曽根崎署など 大阪 – MSN産経ニュース

産経新聞社の報道によると、 不特定多数の男性が全裸になってわいせつな行為をする店を営業するなどしたとして、大阪北区の曽根崎署などは15日、公然わいせつ容疑で大阪市北区神山町の「TOUGH」店長(41歳)と客の計5人を現行犯逮捕したそうです。

店長の逮捕容疑は同店で全裸になる場所を提供するなどしたというもので、14日20時40分ごろの逮捕当時、店内には5人の客がおり、うち4人がドアのない部屋で全裸の状態だったとのこと。

なお、「TOUGH」は2002年ごろから経営されており、入場料は1200円。平日の売り上げは1万円、休日の売り上げは7、8万円ほどだったとされています。

ちなみに同様のケースとしては、東京・北新宿にある「デストラクション」の経営者および従業員が公然わいせつ容疑ほう助の疑いで昨年10月に逮捕された事件が挙げられます。

全裸、下着、のぞき穴…同性愛者御用達クラブ 経営者ら公然わいせつ容疑ほう助で逮捕 – MSN産経ニュース

朝日新聞社の報道では「デストラクション」が摘発された経緯として、利用客による覚醒剤の使用や所持の疑いがあったとされていますが、今回も公然わいせつの摘発以外に何らかの目的があったのでしょうか。

また、ハッテン場が摘発されたという報道を受けて、男性同性愛者全体に奇異の目が向けられることにならないかといった懸念が生まれることも予想されます。
machida_syuji(管理人) |  2012.09.06(木) 12:00 | URL |  [編集]

●?発展場経営者協会

 生きてるのかわからないけど、情報追加しておきます。
2003年ごろのBADIの情報欄に9月24日み発展場経営者の講習会が新宿保健所衛生課の講師を迎えて行われ、発展場経営者協会発足への足掛かりとなるMLが参加者で立ち上げられたという記事がありました。
 10年前の話なので今現在どうなってるのか非常に興味深いところですが、発展場経営者協会でググっても一切出ないので、自然消滅したのでしょうか。
 どなたかご存知の方いらっしゃったらコメントくださいませ。
machida_syuji(管理人) |  2013.03.29(金) 22:55 | URL |  [編集]

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